ムシ菌がどれだけいるか測れるって、ほんと?細菌検査のすすめ

前回のブログでお伝えしたように

ムシ歯や歯周病は

バイキン(細菌)による感染症です。

 

 

細菌は、

人が生まれてから成長していく過程の中で

どこからか移ってきます。

それは、ご両親やご家族であったり、

あるいは同じ小学校の生徒からは

同じ菌が多く発見されるという研究もあり、

それ以外の人からも移ると考えられます。

 

さて、そんな細菌。

自分のお口にどれだけいるか、

知りたくありませんか?

 

細菌検査の種類


 

細菌の種類、数は

人によって様々です。

もちろん、数が多い人は

将来、ムシ歯や歯周病になりやすいですし、

中には数が少なくても

タチの悪い菌がいたりします。

 

そんな細菌の種類や数を

調べられるのが

「細菌検査」です。

 

「唾液(だえき・つば)」から検査することが多いので

「唾液検査(だえきけんさ)」と呼ばれたりもします。

 

歯医者さんの細菌検査には

大きく分けて以下の三種類と言えます。

 

  1. 培養(ばいよう)検査
  2. 簡易的な機械による唾液検査
  3. PCR法による精密検査

 

さて、それぞれどんなものでしょうか?

 

培養(ばいよう)検査


 

理科の実験などで

シャーレー(丸いお皿)で

細菌を培養(ばいよう)したことはありませんか?

 

 

歯医者さんでも同じように

唾液を採ってきて、

ケースに入れて

3日ほど培養することで、

その人の唾液の中に

どれだけ細菌がいるのかが分かります。

 

https://dentocult.jp/より

 

以前紹介したムシ歯の原因菌、

「ラクトバチラス」を測定するのが一般的です。

 

この菌が多いと分かれば、

将来的なムシ歯のリスクが高いと判定され、

それに対する対策ができます。

 

簡易的な機械による唾液検査


 

簡単に検査ができる方法の一つに

最近開発された機械があります。

 

いくつか種類はありますが、

唾液(つば)を一滴

専用の試験紙につけ

機械に入れるだけの簡単な方法。

 

http://lionpro.lionshop.jp/check/より

 

細菌の種類や

正確な数までは分かりませんが、

大まかなお口の状況を見ることができます。

 

PCR法による細菌検査


 

最も正確で

正しい検査結果が得られるのが、

このPCR法による細菌検査。

 

 

唾液(つば)を採取し、

検査センターに送り、

PCR法と呼ばれる方法で測定します。

 

PCR法とは、遺伝子を測る方法。

非常に正確で、

どの菌がどの程度いるのか分かります。

 

欠点は、費用が高いこと、

そして結果が出るまで時間がかかることです。

 

費用も、2〜3万円以上することが多く、

決して安価とは言えません。

 

しかし、正しくお口の中を把握し、

治療・予防の計画を立てるためには、

非常に重要な検査だと言えます。

 

まとめ


 

さて、様々な細菌検査をご紹介してきましたが、

全てを行う必要は全くありません。

 

その状況に合った方法を選択することが大切です。

 

「ムシ歯のリスクをまず把握したい!」

という時には①培養検査が適切ですし、

「予防の取り組みを始めよう!」という

モチベーション付けには、

②機械による検査が良いかもしれません。

正確で確実な治療・予防を行うのには

③PCR法が必要になってきます。

 

是非、歯医者さんで

ご自身に合った方法を相談してみてください!