熱中症が怖い季節です!スポーツドリンクの使い方は?

みなさん、暑さが本格的になってきましたが、

熱中症対策はしていますでしょうか?

 

熱中症は、気づかないうちに

脱水状態になってしまう

怖い病気です。

 

昔は、

スポーツをするときにも

「水を飲むのはだらしない!」

なんていう時代でしたが、

近年では

こまめな水分の摂取が勧められるようになってきました。

 

そんな、スポーツの際の

水分摂取について、

歯科の目線からお話しします。

 

スポーツドリンクの問題点


 

スポーツドリンクは、

効率よく水分を摂取できる

有効な熱中症対策であることは確かです。

 

しかし、使い方によっては

お口の健康に大きな悪影響を与えてします。

 

 

イギリスのサッカーリーグ

「プレミアリーグ」の選手のうち

なんと40%が虫歯という研究が発表され、

スポーツドリンクとの因果関係は証明されてはいないものの、

その影響が話題となりました。[1]

 

また、スポーツドリンクは

酸性の飲み物のため

「炭酸水」や「お酢」を常飲している人の歯が

溶けてしまう「酸蝕症」というものになると言われています。

 

では、スポーツ中は飲まない方が良い?


 

スポーツ中に水分の補給することは、

いうまでもなく必要なことです。

 

スポーツドリンクは

「甘い」ということもあり、

飲みやすいことから水分補給には適しています。

また、スポーツ中には唾液の分泌が低下しますが、

それを防ぐ効果もあると言われています[2]

 

 

しかし、スポーツドリンクの多くは

「酸性」の飲み物です。

 

お口の中は普段「中性」に近い状態ですが、

「酸性」になる時間帯に

虫歯が進行していってしまいます。

 

そのため、スポーツドリンクを飲む「頻度」が高いと、

常にお口の中が「酸性」になり、

虫歯が進んでしまうのです。

 

つまり、

「スポーツドリンクは水分補給に適している」

「しかし摂取の頻度が高いと酸性の状態が続き、虫歯のリスクが高くなる」

ということ。

 

そのため、スポーツドリンクを飲んだ後には

必ず水を飲む、

あるいは

水で洗口することが大切だと言えます。

 

また、マウスピースを使う際に

歯磨きをせずに使うと、

お口の中の酸性の状態が続き

虫歯になりやすいと言われています。

 

まとめ


 

スポーツ中の熱中症対策に、

スポーツドリンクは効果的と言えます。

 

しかし、以下の注意点に気をつけましょう。

 

・飲む際には「頻度」に気をつける

・飲んだ後には「水」か「お茶」で流す

・特にマウスピースを使う場合、使用前に歯磨きをする

 

以上のことに気をつけながら

20分おきに水分を補給し、

熱中症に気をつけながら

スポーツライフを楽しみましょう!!

 

 

 

[1] Needleman I, Ashley P, Fine P, et alOral health and elite sport performanceBritish Journal of Sports Medicine 2015;49:3-6.

[2]上野俊明ら  運動不可に伴う唾液分泌低下現象に対する水分補給の効果 スポーツ歯学誌15巻2号51-60 2012