以前もお伝えした、アジアの国々のお口事情!
今回は、インド、そしてミャンマーの状況をお伝えしていきます!
今回も、参考にする数値には、dft指数というもの。
ムシ歯になっている歯、
そして
ムシ歯を治療した歯を合計した数値です。
日本の6歳児のdft指数は2.4。[1]
6歳児のお口の中には20本の乳歯がありますが、
そのうち平均すると
2.4本がムシ歯になったことがある、
ということです。
さて、アジアの国々は、どんな状況でしょうか?!
人口13.4億人と
中国とともに世界でもっとも多くの人口を抱えるインド。
カーストに代表されるように
古くからの習慣が色濃く残る中、
急速に発展し
近代化が進む国。
広大な国土には、多くの観光名所が散らばっています。
発展した都市部は
先進国と大きな違いもありませんが
少し田舎に行けば、
まだまだ混沌とした風景が広がります。
国民のほとんどはヒンドゥー教で
古来からと変わらない習慣が
今尚多く見られます。
首都であるデリーの歯医者さんは
規模も、治療内容も
日本と大きな違いはありません。
そんなインドのdtfは2.36。[2]
統計では低い値となっていますが
都市部と郊外での格差が問題となっており
果たして統計も
全ての国民を正確に集計できているか
疑問も残ります。
しかし、国としても様々な
取り組みを行なっていることは確かで、
これからさらに変わっていくと考えられます。
デリーの国立大学
タイの横に位置するこの国は
かつて「ビルマ」と呼ばれ
自分たちのことは”Burmese”と呼びます。
都市部は近代化が進み
道は舗装され
高層ビルの建設が進みますが
郊外に行くと
まだまだのどかな風景が広がります。
つい最近まで
税金が高く、車は多くなかったようですが
現在は車も多くなり
日本からの中古車も多く見られます。
そんなミャンマーのdftは0.9 〜 4.6。[3.4]
統計によって大きな差がありますが
基本的にはさほど高くなく推移しているようです。
この国には、
敬虔な仏教徒が多く
多くの歯医者さんが
休日を使ってチャリティーを行ない
無料で診療をしています。
また、地方都市で
食事・おやつの西洋化を止めるため
食育を行なったり、
歯磨き指導を行なったり、
そんな無償の活動が
ムシ歯の増加を止めている、
とも言えるでしょう。
そんな素敵な国民性のミャンマー。
日本人も、学ぶべき点が多くありそうです。
いかがでしたでしょうか。
こうして世界を見てみると
色々なことが新たに見えてきます!
普段日本で生活していると
世界ではどんなことが起きているのか
なかなか知らずに過ごしてしまいます。
しかし、ちょっと世界に目を向けることで
学べることが多くあり、
そして日本人として
世界に向けてできることも
何かあるような気がしてきます。
是非、皆さんも
いろんな角度から世界をのぞいてみましょう!
[1] Report on the survey of dental diseases (2016) Japanese Society for Oral Health
[2] C Janakiram , B Antony , J Joseph3 , V Ramanarayanan (2016) Prevalence of Dental Caries in India among the WHO Index Age Groups: A Meta-Analysis. Vol-12(8):8-13
[3] Oral Health Prev Dent. 2012;10(4):365-71. Oral health status and behaviours of children in Myanmar - a pilot study in four villages in rural areas. Chu CH1, Chau AM, Wong ZS, Hui BS, Lo EC.
[4] San M. Myanmar. Conference proceedings of InternationalDental Conference on “Caries Control throughout Life inAsia”. Krabi, Thailand; 2013. p. 210–223