当院では、初診時のカウンセリングにて、
みなさまに【理想のお口の状態】をお聞きしています。
もちろん、みなさん、
「虫歯のない口」とおっしゃいます。
では、虫歯のないお口を作るためには、どうしたらいいか。
その中でも、お子さんを生涯虫歯ゼロにする!!
ということを目標に、
そのためにできることを考えていきたいと思います!
まずは
「虫歯がどのようにしてできるのか」
をご説明します。
虫歯になるためには右図のように
3つの要素が必要です。
①歯
②虫歯菌(ミュータンス菌)
③糖質
この3つが揃うことで初めて、虫歯ができるのです。
ということは、
3つの中で1つでもゼロにすることができれば
虫歯になることはない、ということ。
しかし、ゼロにすることは
生きていく上で難しく、
それぞれの要素を少しずつでも
良くしていくしかありません。
さて、3つの要素を、1つずつみていきましょう!
① 歯
がなければそもそも虫歯になりませんよね。
「歯はすべて同じ」
というわけではなく、
「歯の質が弱くはえてくる場合」
があります。
そういった歯や、
正常でも生えたての歯は
乳歯も永久歯も虫歯になりやすいんです。
そのために、
フッ素塗布やシーラントを行い、歯を強くします。
②③ 虫歯菌(ミュータンス菌)が糖質
を栄養にし、
酸を出すことで、
歯を溶かし、虫歯を作ります。
「虫歯菌の数」や、
「糖質の摂取」をゼロにすることは不可能です。
大切なことは、
「虫歯菌の数」や「糖質の摂取」をできる限り少なくすること。
それが虫歯予防につながります。
歯がない赤ちゃんのお口の中は無菌です。
以前のブログ(子供の虫歯は、親からうつる?!https://takimori.com/blog/110/)でお話ししましたが、
菌は「ご両親」や「身近なご家族」からやってきて、定着します。
一番気をつけなければいけない時期は、
「感染の窓」と言われている、
「生後19 ~31カ月(およそ1歳半~2歳半)」になります。
しかし、どんなに気をつけて、
食べ物の口移しせず、
食器類をわけるなど行っていても、
感染をゼロにすることは難しいです。
そこで大切になるのが、
周りのご家族が菌を減らすこと。
感染源の虫歯菌が少なければ、
もし子供にうつったとしても安心です。
左図は
「母親が定期的に歯科でクリーニングを受けているかどうか」で、
「子供の虫歯の数」を比べたものです。
母親がクリーニングを行っていない人の子供は、
行っている人の子供に比べて、
3歳の時点で、約3倍ムシ歯が多いことがわかります。
右図では
「2歳の時の虫歯菌の感染の有無」による、
「4歳のときの虫歯の本数」の違いをみています。
2歳で虫歯菌の感染がない子供は、
4歳での虫歯はほぼ0本。
それに比べ、
2歳の時点で感染している子供は、
5本の虫歯を保有しています。
このことから、
周りの家族が口の中をきれいに保ち、
子供に感染しないようすることが、
虫歯予防につながることがわかります。
ではどのようにして虫歯菌を減らすのか。
それには、
歯科での定期的なクリーニングが必要不可欠になります。
赤ちゃんが産まれてからでは、
全て赤ちゃん優先になり、
歯科に通う時間を作るのが難しくなります。
是非、妊婦の時から始めて下さい!
ご自身のお口の状態を知り、
治療やクリーニングすることにより、
菌は減少します。
赤ちゃんのためのクリーニングです。
一見遠回りにみえますが、
それが赤ちゃんの虫歯をゼロにするための
1番の近道かもしれません!