ムシ歯を作らないための、「真の予防」とは!? 〜第3幕〜

第1幕、そして第2幕に引き続き

今回も、ホワイト博士と一緒に

「真の予防」を探して

世界を旅していきましょう!

 

過酷な自然に生きるアフリカの村で見たものは!?


 

アフリカ大陸の内陸深く。

そこには、たくさんの

未開種族が住んでいました。

 

彼らは、

牛やヤギを飼ったり、

ナイル川の魚を採って、

それらの肉の

内臓や血も全て摂取していました。

 

そんな土地で採れる

食材を食す彼らは

虫歯にほとんどかかっておらず

健全な歯並びをもっていました。

 

 

しかし、そんな彼らにも

近代食を取り入れた地域では

虫歯が猛威を振るっていたのです。

 

 

また、両親が近代食を取り入れると、

彼らから生まれてきた

子供たちの歯並びには、

著しい変化を生じたのです。

 

 

さて、さらにさらに

隔離された世界、

オーストラリアでは、どうでしょうか。

 

現存する最古の民族、オーストラリア原住民の村で見たものとは!?


 

「はじめから」という意味の「アブ」と

「オリジン」を組み合わせた名前で呼ばれる

「アボリジニ」という種族。

もともとオーストラリアに100万人以上住んでいました。

 

そんな彼らは世界から隔離され

独自の文化を作り上げていました。

 

カンガルーやワラビー、

鳥とその卵、

昆虫、植物、

そして海や川で採れる生物を食す彼らは、

虫歯になることが極めて少なかったのです。

 

 

しかし、土地の肥沃さが失われ

食料の確保が難しくなり、

白人から「保護」された地区で

生活するようになると、

12.4〜53%に及ぶ歯が

虫歯に侵されていったのです。

 

(一番左が土地の食生活をしていた人、右3名が近代化された食生活の人)

また、同様に、

次の世代には一様に

歯並びの異常が

見られるようになります。

 

 

こういった未開の地に住む人たちは

ひとたび虫歯になると、

歯医者も近くにおらず、

治療してもらうことも困難な場合があります。

 

そうすると、

「自殺の唯一の原因がむし歯」

ということまであったほど、

虫歯の痛みに悩まされることになったのです。

 

まとめ


 

さて、ホワイト博士との旅は

いかがでしたでしょうか。

 

もうお判りかもしれませんが、

世界中の未開の地において

虫歯が激増した原因の

キーワードとなるのは

「食の近代化」

であったということ。

 

<先住民集団と近代化集団の虫歯罹患率>

また、食の近代化進むと、

虫歯だけでなく、

結核にかかりやすいなど、

全身的にも

身体が弱くなる傾向が確認されました。

 

さて、このホワイト博士の研究結果は、

果たして偶然の産物でしょうか。

 

このホワイト博士の

生涯をかけた研究から、

我々は多くのことを

学ぶべきなのではないでしょうか。

 

では、この「先住民族が採っている食事」

とは、どのようなものなのか。

そのあたりも、また

ご報告していきますので、ぜひお楽しみに!

 

参考図書:Nutrition and Physical Degeneration ( 2009)Weston A. Price