ホワイト博士と一緒に旅をしてきました。
100年前の世界中で
ホワイト博士が見たものは、
「近代食」に変えた途端に
虫歯が発生し、
身体が弱くなっていく現象でした。
では、
虫歯がなかった時代の
「伝統食」とは、
一体どんなものだったのでしょうか。
未開の地の人々は、
「体が何を必要としているか」という本能を
まだ持ち続けているため、
大自然の掟というものを
実によく心得ている、
とホワイト博士は観察します。
例えば、
妊娠・出産を予定する母親は
魚卵やエビ、蟹、動物の内臓などを、
父親は鮭のしらこや魚の臓器等を
多く摂る、などに現れています。
ヨーロッパの山奥では、
全粒ライ麦パンや無精白の穀物類、
山羊や羊の生ミルクや自家製乳製品、
そしてジャガイモやキャベツなどの野菜が中心の食事。
エスキモーは
鮭、トナカイやアザラシの肉、
アザラシ油につけた保存食としての魚、
それらを内臓を大切にして摂取します。
落花生や海藻類も十分に取り入れます。
インディアンたちは、
オオジカやトナカイ、
そして魚やその卵、海草等、
こちらも内臓までを含めた食事。
アフリカでは、
牛やヤギを飼う牧畜民 については
牛乳や動物の血を常食とし、
農耕民については
イモや豆などの穀物や
バナナを主体とした食事 。
そして
アボリジニたちは
カンガルーやワラビー、鳥とその卵、
齧歯動物、 昆虫、草の実や根、茎が主食。
これら「伝統食」に共通するのは、
脂溶性のビタミンや
ミネラルに富んでいる、ということ。
「近代食」は
カロリーが高いにも関わらず、
こうしたビタミンやミネラルが
不足しています。
精製していない麦や
動物・魚の内臓には
これらビタミンが
大量に含まれています。
なお、単純な菜食生活が
良いわけではないことも
指摘されています。
また、
ミネラルは
その食物を育んだ土地の
肥沃さも関係しており、
土地が貧弱な場合
ミネラルも十分に取れない、
ということも重要です。
まとめ
以前、
などでもご紹介したように、
精製することで
お米や小麦も
栄養がなくなってしまいます。
魚や動物も
内臓の部分に
栄養は多く入っています。
「伝統食」を
全て真似ることは困難です。
しかし、ちょっとずつでも
私たちの生活に取り入れることが
できることもありそうです。
最後に、ホワイト博士の言葉で
このお話を終えましょう。
LIFE IN ALL ITS FULLNESS IS THIS MOTHER NATURE OBEYED.
本来の生命を開花させるには、母なる自然に従うことです。
参考図書:Nutrition and Physical Degeneration ( 2009)Weston A. Price